東北大×工学×女性×キャリア 未来への挑戦

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ポストコロナのフレキシブルな
働き方の中で
エンジニアとして成長。

渡部 椰也さん
株式会社ディー・エヌ・エー ライブストリーミング事業本部
2014年 秋田県立秋田高等学校卒業、東北大学工学部情報知能システム総合学科(現:電気情報物理工学科)入学。2018年 同卒業、東北大学大学院情報科学研究科情報基礎科学専攻博士課程前期入学。2020年 同修了、株式会社ディー・エヌ・エーに入社。ライブ配信アプリ「Voice Pococha」の開発を担当。

小さい頃の夢を思い出して情報工学の道へ。新しい出会いと挑戦に胸躍った大学時代。

小・中学生の頃は、パソコンに熱中して、いろいろなインターネット上のサービスで遊んでいました。進学した高校では東北大学を目指す生徒が多かったことや、参加したオープンキャンパスの雰囲気が良かったことから、高校生の頃から東北大学を身近に感じていました。化学や数学が好きだったので高校入学時から漠然と理系学部を目指し、入試直前までは得意科目の化学系を志願していましたが、小さい頃にパソコンに熱中し、自分が遊んでいたようなサービスをそのうち自分でも作りたいと思っていたことをふと思い出し、情報知能システム総合学科に志願先を変えてそのまま受験しました。

工学部は女子が少ないという点については、高校の先輩が多く進学していたので、特に不安はありませんでした。入学してからは、同じ学部の女子学生同士で仲良くなったり、サークルで他の学部とのつながりもあり、授業・プライベートともに充実して楽しめました。中でも、工学部が子どもたちを対象に開催する「東北大学サイエンスキャンパス」という科学体験教室でのアシスタント経験は良い思い出。科学を学ぶ子どもたちがすごくワクワクしていて、そのサポートをしながら一緒に学べるのが面白かったです。プログラミングに関しては、大学の同期と短時間でアプリケーションやサービスを作るようなハッカソンにでたり、個人でアプリ開発をしてリリースしたり、といろいろと挑戦していました。

優秀な仲間に恵まれ、自分も成長できた。専門知識だけでなく人間力を培えた日々。

東北大学では、「情報科学・プログラミング周りの基礎知識」「教授・学生・アルバイト先の大人たちと触れ合うことによるコミュニケーション能力」、それと「行動力」を培うことができました。「行動力」の例として、研究室に所属している学生は通常、自分の研究室の勉強会にしか参加しませんが、私は、自分が関心を持ったテーマを扱っていた他の研究室の勉強会にも自発的に参加させてもらっていました。参加を受け入れていただいた研究室にも所属していた研究室にも、学びたい学生はどんどん学びの機会を提供しようという自由な雰囲気がありました。東北大学には自分の知らない知識をたくさん持っている同期がいてすごく刺激を受けましたし、そうした優秀な友人や先輩たちにプログラミングの幅広い知識を教えてもらったおかげで自分の力も伸び、ひいては現在の仕事にもつながっていると実感しています。

研究室では医療画像処理について学び、「実用的な手術方式を考慮した最適な肝切除領域推定」という研究を行いました。これは外科医が手術計画を立てる際の支援システムとして肝臓の病巣を切除する際に、どのように切除していけば出血量が少なく効果的な切除となるか、という研究でした。

東北大学で学んで、何より「実現したいこと」「力をつけたいこと」に対する行動力がつき、レポートや研究の報告でスケジュールがパツパツになる経験をたくさんしました。おかげで間に合いそうにないときの火事場の馬鹿力には今も自信があります(笑)。

仲間と共にプログラミングの知識を伸長。「憧れのネットサービス」を作るために、ITエンジニアに。

大学に入った頃は、幼い頃から考えていた「憧れのネットサービスを作ること」が漠然と頭の中にありました。コンピューターサイエンスのコースに進学したのを機に、自分でプログラミングを勉強し始めたら入学当初わからなかったことがどんどんわかるようになり、同級生と一緒にプログラミングをする中でよりその力を伸ばしていくことができました。それがきっかけで、様々なイベントに参加するうちにIT企業との接点も増え、より幼い頃からの夢がリアルに想像がつくようになり、そのままIT業界でサービスを作れるエンジニアを志すようになりました。

就職活動の際に重視したことは、訪問した会社に将来自分がなりたいと感じる姿のエンジニアがいる点。地元が好きだったため地元に帰ることを考えた時期もありましたが、世界最先端の技術を使う環境で自分をさらに成長させたいという思いが強く、そのような環境がある現在の会社を選びました。

現在はアプリ開発のエンジニアチームのリーダー。スキルを生かして副業にもチャレンジ。

入社してまず、ライブ配信アプリ「Pococha」のiOSアプリ開発に携わりました。2021年1月からは、ライブ配信アプリ「Voice Pococha」の立ち上げに携わり、現在はエンジニアチームのリーダーを務めています。

ライブ配信サービスということで、作ったサービスをアップデートするとリアルタイムでユーザーの喜びの声が聞けることが大きなやりがいです。少人数のチームで裁量が与えられているため、「こうした方がチームが良くなる」と思ったことは、自分が行動を起こせば変えていけること、そしてその成果が出ることも、モチベーションのアップにつながっています。

また当社では、当社以外の仕事をして収入を得る「副業」が認められているのですが、プログラミングのスキルはいろいろな所で求められる場面が多く、私も副業などでもアプリケーションの開発をすることもあります。

現在はリモートワーク中心。仕事の生産性が上がるとともに、自分の時間も大切にできています。

2020年4月に入社した時がちょうど新型コロナウィルス感染が急拡大した時期。当社でも在宅勤務を広めることになり、私も東京オフィスの勤務予定だったのが、東京のマンションからの在宅勤務に変更となりました。特に2021年度はほぼ出社がなかったので、秋田の実家からリモートワークをしていました。

在宅勤務になって良かった点は、効率よく作業でき、生産性が上がったこと。休憩時間に家事ができたり、外食ではないので食費を安く済ますことができたり、裁量労働制であることもあって通院などの自分の用事がある時に柔軟に対応できたり、といったメリットもあります。加えて実家からリモートワークしていた時は、毎日家族と顔を合わせて一緒に食事ができましたし、実家にいた愛犬と仕事の合間合間も含めてしょっちゅう触れ合うこともできていました。

在宅勤務の様子としては、朝、仕事を始める時にチームのSlackで「おはようございます」などとつぶやくと勤怠管理システムに勤務開始が登録され、あとは基本的にはサービスの新機能について、自分で考えたりプログラミングしたりしています。仕事仲間と相談する必要があればSlackで連絡を取り、さらに直接顔を合わせる必要があればオンラインで打ち合わせ(グループの場合も、1対1の場合もあり)、という感じです。

当社では交通費の上限が月15万円まで支給されるので、オフィスから遠方に住んでいる社員でも勤務しやすくなり、選択の幅が広がりました。子育て中で時短勤務だった先輩が、在宅勤務にすることで時短勤務の必要がなくなった例もあります。

現在は2週間に1日程度のペースで東京本社に出社していますが、それも自発的に出社している場合が多く、会社で定められた必須のタイミングはほとんどありません。むしろ自宅のほうが開発環境が整っており、プログラミングをするときは基本的には在宅勤務のほうがはかどります。毎日通勤する生活は、もう考えられませんね。

また当社はフレキシブルオフィスサービスに加入しているので、そのサービスが全国各地に設置しているオフィスで働くことができます。先日は同僚が仙台でワーケーションしていて羨ましいなと思っていたので、いずれ自分でもチャレンジしてみたいです。

高校生のあなたへ

勉学でも趣味でも理系分野の深い知識を持った先生・学生が東北大学工学部にはすごく多く、一緒に勉強できることは非常に刺激的で一生の財産になると思います。自分自身は男女の違いはあまり感じたことはなかったですし、女性が少ないことはそこまで気にしなくて良いかなと思います。

保護者の皆さまへ

理系分野に関しては本当にたくさんの分野があり、選択肢も豊富なので、東北大学工学部に入学してから将来の専門分野をいろいろと考えることができると思います。

また、大学内でのアルバイトも豊富で、自分の行っていたような東北大学サイエンスキャンパスや学生の授業の補助をするティーチングアシスタントなどの募集があり、授業面以外でも経験を積めるかと思います。

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