東北大学

活動報告

「女子学生交流会 ―工学系女性のキャリア形成―」を開催しました(11/19)

2025.11.27

11月19日に「女子学生交流会 ―工学系女性のキャリア形成―」を開催し、62名が参加しました。

本イベントは、昨年11月に開催された女子学生交流会のアンケート結果をもとに、工学系女性のキャリアパスを紹介する目的で、東北経済産業局と株式会社仙台銀キャピタル&コンサルティングとの共催で開催しました。併せて、「半導体業界におけるダイバーシティ推進」のアンケートを実施しました。

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【プログラム】
挨拶:田中 真美 教授(東北大学 副学長(ダイバーシティ担当) / ALicE室長 / 医工学研究科・工学研究科)
趣旨説明:井元 尚充 氏(東北経済産業局 地域経済部 情報戦略・半導体戦略室長)
講演:
1. 技術者等として企業で活躍されている東北大OG のこれまでのキャリアパス
① 第一三共株式会社 上原 千央 氏(工学研究科 バイオ工学専攻 修了)
② 本田技研工業株式会社 阿部 ちひろ 氏(工学研究科 電気・通信工学専攻 修了)
③ 月島JFE アクアソリューション株式会社 幸福 彩 氏(工学研究科 応用化学専攻 修了)
④ 株式会社本田技術研究所 板坂 京香 氏(工学研究科 金属フロンティア工学専攻 修了)
2. 女性従業員に関する各種データ及び育児と仕事の両立のための制度活用例
⑤ 東京エレクトロン宮城株式会社 人事部 水上 智穂 氏
⑥ 東京エレクトロン宮城株式会社 シニアエキスパート 実吉 梨沙子 氏
質疑
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田中 真美 副学長の挨拶のあと、東北経済産業局の井元 尚充 氏から今回の女子学生交流会の趣旨について説明がありました。

講演1として、企業で活躍している東北大工学系OG から、それぞれのキャリアパスの紹介がありました。

講師: 上原 千央 氏(第一三共株式会社)、阿部 ちひろ 氏(本田技研工業株式会社)

講師: 幸福 彩 氏(月島JFE アクアソリューション株式会社)、板坂 京香 氏(株式会社本田技術研究所)

講演2として、女性社員に関するデータや、育児と仕事の両立のための制度の活用について紹介がありました。

講師:水上 智穂 氏、実吉 梨沙子 氏(東京エレクトロン宮城株式会社)

会場の様子

<質疑応答>

Q. 博士課程へ進学した理由と、その後のキャリアへの影響について教えてください。
A. (講師:博士卒OG)
博士課程に進学したのは、修士での研究が非常に面白く、研究テーマをやり切りたい気持ちが強かったからです。
東北大学は博士学生へのサポートが手厚く、私も奨学金を受けることができたので、経済的な不安がなく研究に専念することができました。就職活動でも、博士学生対象のプレゼン会で研究紹介をして企業との接点を広げることができました。
博士課程に進んだからこそ、今のキャリアがあると実感しています。
A.(教員)
東北大学は国際卓越大学に指定され、奨学金制度がより一層充実してきています。博士課程に安心して進学していただければと思います。

Q. 総務部で働く立場として、キャリアの形成についてアドバイスを教えてください。
A. (講師:人事担当者
私自身は文系出身で、一般職で入社しました。入社当時は女性が結婚や出産で退職する流れが一般的だったのですが、長く働くうちに、会社の制度や価値観が変化し、キャリアアップ支援制度が増えていきました。
環境は時代とともに大きく変わるので、今から過度に不安になる必要はありません。柔軟にキャリアを積んでほしいと思います。

Q. 社会人学生(大学院生)への会社の理解や支援制度はありますか?
A. (教員)
社会人院生は一定数存在します。会社のサポートが十分で続けやすいケースも多いですが、研究との両立が困難になり、研究の継続が難しくなるケースもあります。
A. (教員)
企業によっては仕事に関連した研究ができることもあり、その場合は研究しやすくなることもあります。また、長期履修制度というものがあり、標準の修業年限を超えて在学する制度もあります。

Q. 妊娠・出産はどのタイミングでしたらよいですか?
A. (講師:人事担当者)
出産は運ですが、大企業ではキャリアパスがある程度予測できるので、転勤時期などを考慮して計画的に出産する人もいます。産休・育休で評価が不利益になることは基本的にありません。
進学も含めて、女性社員の育児とキャリアの両立は、会社として制度面で強く後押ししています。

ご参加いただき、ありがとうございました。

東北大学工学系女性研究者育成支援推進室 ALicE
東北大学工学系女性研究者育成支援推進室 ALicE

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