マテジョLABO、高校生対象公開講演会「ナノスケールの世界 材料科学へのいざないと電子顕微鏡」を開催
2023.09.15
ALicEが後援している、女子高生の研究者体験プログラム「マテリアル×女子高生×laboratory、”マテジョLABO”」からの活動報告です。
———————————
2023年8月26日、金属材料研究所において、仙台市内の高校生を対象とした公開講演会「ナノスケールの世界 材料科学へのいざないと電子顕微鏡」を開催しました。
学際科学フロンティア研究所が主催する研究者体験プログラム「マテジョLABO (マテリアル×女子高生×Laboratory)」で作製したナノ複相薄膜の膜構造の電子顕微鏡観察とともに、今野教授の講義では、材料が社会に果たす役割やモノが「見える」しくみについてわかりやすく説明していただきました。
電子顕微鏡室とリモートでつなぎ、実際の試料を観察しながらの解説があり、大画面に映し出される原子レベルの像に高校生は興味津々の様子でした。途中、回折像の直感的理解のために鉛フリーはんだボール(千住金属工業株式会社様よりご提供)を使った結晶模型の回折パターンの実験を行いました。アモルファス~多結晶~単結晶原子まで原子の配列を変えた場合にフーリエ変換像がどのように変化するか、電子顕微鏡の回折像と対応させて検証しました。今野先生から電子線の絞りや検出する電子線の種類と見える像の違いについてご説明いただき、高校生からは明視野像や暗視野像など一つの顕微鏡で様々な像が見られるところが面白かった、光の波が重なって明るく見える「干渉」について理解できたなどの声が聞かれました。
「マテジョLABO」は学際科学フロンティア研究所の2023年度領域創成研究プログラムの支援を受けて活動しています。活動の内容に興味のある方は下記ウェブサイトをご覧ください。
「マテジョLABO」ウェブサイト
http://www2.fris.tohoku.ac.jp/~aoki/
主催/東北大学学際科学フロンティア研究所
協賛/文科省マテリアル先端リサーチインフラ事業(ARIM事業班)
後援/東北大学金属材料研究所、東北大学工学研究科、工学系女性研究者育成支援推進室 (ALicE)・工学研究科DEI 推進プロジェクト
連携/東北大学「科学者の卵」養成講座
——————————
また、マテジョLABOとALicEでは、11月5日に研究室見学会を開催予定です。マテジョLABOに参加していない方でもお申込み可能ですので、興味のある方はぜひご参加ください。(詳細近日公開)