東北大学

活動報告

神奈川県立大和高等学校で出張講義を実施しました(8/18)

2025.09.04

8月18日(月)に神奈川県立大和高等学校で出張講義を行いました。高校1年生~3年生の18名が参加しました。

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講師:小野 円佳 教授 (東北大学大学院工学研究科 応用物理学専攻)
タイトル:「ガラスで物理の世界をのぞいてみよう ~古代ガラスから量子通信まで~」
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講義では、身近な存在であるガラスが、生活だけでなく医療や最先端の科学技術を支えていることを説明しました。さらに、パラドックスや不思議現象がたくさん存在するガラスを、物理でひも解き見えてくる深淵な科学を紹介しました。現在取り組んでいる研究内容についても説明し、ガラスはこれからの量子インターネット社会をも支える重要な材料であると解説しました。

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<質疑応答>

Q. 小野教授が材料について研究しようと思ったのはなぜですか?
A. 光が綺麗で、それを操る材料を研究したいと思ったからです。

Q. 東北大学とほかの大学の違いは何ですか?
A. 東北大学は国際卓越研究大学に選定され、本気で新しい大学の姿を模索しているところだと思います。

Q. ガラス以外に透明で形を変えられるものはありますか?
A. 周期律表の元素しか世の中に見つかっていないので、これらの元素で作ることを考えると、今利用されているガラス以外を見つけられていません。

Q. 光ファイバの寿命はどのくらいですか?また、圧力をかけたファイバの寿命はどうなりますか?
A. 光ファイバができた時は35年と言われていましたが、今それを過ぎたものが多く利用されているので、寿命はもっと長いようです。圧力をかけて凍結したガラスの構造は長時間経過しないと変わらないので、寿命は変わりません。

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<参加した生徒の感想>

  • 身近にあるガラスは思ったより色々なものに使われていることを知れてためになりました。
  • 学部の説明がとてもわかりやすかったです。
  • 身の回りにある当たり前は、技術者の人々の努力によるものだと改めて実感しました。また、先生が研究しているガラスというただ一つの物質に、様々な可能性が秘められていることに驚いたし、物質を研究することの興味深さがなんとなくわかりました。これから予測不可能な未来に対して、より良い未来のために物質の研究を通して新しいものを開発する研究者さんたちが素晴らしいと思ったし、そんな世界に飛び込むのも面白そうだと思いました。
  • 少し話は難しかったですが、シリカガラスやその活用方法について知ることができました。
  • 唯一の3年でしたが興味深い話ばかりで視野が広がり大学生活が楽しみになりました。
  • 講義を聞いて、ガラスは昔から使われていて、現代に至ると多様な使い方があることを知りました。身近に使うガラスですが、意外と奥を知りませんでした。小野教授はガラスについての研究をされていて、そういう研究する将来もあるのかなと、進路に関しても想像ができました。

ご参加いただき、ありがとうございました。

東北大学工学系女性研究者育成支援推進室 ALicE
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